ろっくんの3大欲求

頭の中はピンク。

俺は街中にハナクソを飛ばさないと誓い、君とちゃんとお別れをした

お題「私の誰にも言えない変な癖」

スーパーからの帰り道に、くしゃみを一つ。

あれ、風邪気味かな……?

なんだか鼻がずっとムズムズする……。

 

 

 

いや、これは……ハナクソだ!


ハナクソが詰まっている!

いや、その詰まりが今まさに取れようとしている!

 

かろうじて鼻の壁にしがみついたハナクソだ!

ハナクソのクソ野郎だ!

 

今にも壁からその手を離そうとしている!

 

存在そのものが忌避される不遇の時代に、君はあまつさえ自ら巣を飛び立とうとしているというのか!

 

なんて気の毒な奴なんだ!

その手を離すことは勇気でもなんでもない。

大人しく君の家に帰るんだ。

 

俺は街中にハナクソを飛ばすような真似は絶対にしない。

しない、させない、許さない!

 

 

 

君の目論見は失敗に終わる。

なぜなら俺には常識があるから。

 

俺は急がない。

息が切れてハナクソが飛んでしまうから。

 

俺は美女を探さない。

鼻息が荒れてハナクソが飛んでしまうから。

 

俺はスィゅ……

スリットが入ったスカートだと……?

ロングなのに、太ももまで……?

 

 

<<中略>>

 

 

ふぅ、ようやく家に着いた。
短い間だったが君には感謝している。
素敵な出会いもあったしね。

 

でももうさよならだ。

 

 

 

そんなに悲しい顔をするなよ。
俺が悪いみたいじゃないか。

 

悪いのは俺じゃなくて世間さ。

世間が君と僕が一緒にいることを許してくれないのさ。

飛んでも、飛ばなくてもね。

 

世間って誰かって?

 

 

 

僕のなかの皆のことさ。

 

まるでパパラッチ。

どこまでもついて来る。

 

無駄話もここまで。じゃあね。

また会う日まで。

 

 

 

ズギューン